2010年4月19日月曜日

小児用肺炎球菌ワクチン(プレベナー)

 小児用肺炎球菌ワクチンが本年2月24日ようやく発売にこぎつきました。これで乳幼児の細菌性髄膜炎の原因の第1位のインフルエンザ菌b型(Hib)第2位の肺炎球菌が揃うことになりました。5歳未満の細菌性髄膜炎はHibが10万人当り6.6人/年、肺炎球菌が2.4人/年です。プレベナーは2000年に米国で承認されて以来2010年1月現在世界101ヵ国で承認、45ヵ国で定期接種に組み込まれています。米国では2000年に比べ2003年には5歳未満の侵襲性肺炎球菌感染症は94%減少し有効性が証明されています。

 高齢者の肺炎予防に用いられる23価の肺炎球菌ポリサッカライドワクチンでは乳幼児には免疫原性が低く、効果があまり望めず使用が限定されていました。プレベナーは肺炎球菌由来サッカライドに無毒化変異ジフテリア毒素を結合させて免疫原性を高めた7価の結合型肺炎球菌ワクチンです。接種は生後2ヵ月から9歳までの小児に接種しますが、2ヵ月から6ヵ月の乳児には1ヵ月以上の間隔で3回接種し、その後追加を12ヵ月から15ヵ月の間に1回行います。7ヵ月から11ヵ月では2回と追加1回、1歳では1回と追加1回、2歳以上は1回だけの接種です。