インドのデュランダー博士が肥満の原因となるウイルス、いわゆる『デブウイルス』を発見したことを、昨年暮に日本のテレビ番組が紹介した。
食べる量が増えなくても体重が増加するという。
博士は1988年インドで大量死したニワトリがすべて太っていることを疑問に感じ調査を進め『デブウイルス』と思われるウイルスを発見した。このウイルスを普通のニワトリに与えたところ3週間後には丸々と太った。
その後アメリカに渡り、ついに『デブウイルス』はアデノウイルス36型と確定したという。このウイルスをヒトに近いサルのマーモセットに投与したところ一定期間後に4倍近くに体重が増加したという。
人間にウイルスを投与することはできないが、一卵性双生児で一方が肥満、一方が痩せたもので検査したところ太ったものに『デブウイルス』が存在した。その後一般の肥満の人の30%から感染が証明できた。
以上の報告から、肥満の人の30%がウイルスに感染していたとしても直ちに『デブウイルス』が肥満の原因と言い切ることは困難かもしれないが、ウイルス感染が食欲中枢、満腹中枢を支配する視床下部などへの感染で肥満を引き起こすという仮説は成り立つことかもしれない。フェイクニュースというよりイグノーベル賞候補かもしれない。
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